【面接試験】刑務官の管区面接での質問内容と回答例【最終合格・元刑務官が解説】

こんにちは、ライアンです。

刑務官10年、警察官10年働いていました。

受験生の中でも採用試験で最終合格したものの、管区面接で悪い印象を与えて採用されなかった人も少なくありません。

初めての管区面接でも簡単に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

管区面接(面接試験)をうまくこなすコツ

事前に準備する

面接試験で答えることは一度紙に箇条書きにして、自分の頭の中の考えを書き出すといいです。そうすると自分が考えていることが明確になりますし、客観的にもどう思われるのかわかるようになります。

また難しい質問でも必ずうまく回答する方法はあるので、多分この質問はされないから大丈夫という考えでそのままにせず、答えるように準備しておきましょう。

面接官の質問の聞き方を知っておく。

面接試験では自分が答えたことに対して「理由は」などと、必ずといっていいほど深堀をされるので引き出しを多く持っておくことが大切。

志望動機などの重要そうな質問は感動するような内容やかっこいい内容を答えたほうがいいと思われがちですが、シンプルな答えでも、面接官からの深堀にうまく答えることで面接官を納得させて信頼させることができます。

特にかっこよすぎる志望動機は、逆に怪しまれたり深堀が続くことがあるので、シンプルに答えることがベストです。

面接官の聞きたいことを理解する。

面接官が求める人材は、ズバリ一緒に働きたいと思う人、部下になってほしい人で、具体的には以下のような人物です。

・仕事を辞めずに続けてくれる人

・職場で事件やトラブルを起こさない人

・嘘をつかず、まじめで努力ができて信頼できる人

・協調性があり、組織の能力を高めてくれる人

そのような人に思われないよう、マイナスな発言をせずに、何事も前向きに発言してくれることを望んでいますので、それを踏まえて答えましょう。

管区面接の質問内容と回答例

緊張していますか。よく寝れましたか。会場までどんな方法できましたか。

→受験生の緊張をほぐす質問なので、適当に答えてください。ここからが本番なので、リラックスして答えても大丈夫です。

志望動機

・受刑者の改善更生や社会復帰の手助けをしたいから

・大変そうだけど、自分が指導することで成長したりすると、やりがいを感じるいことができそうだから

・ニュースで刑務官の職業を知って、ネットでホームページを見てやりがいがあって面白そうと感じたため

・これまでスポーツの経験があり、自分の得意なところを生かせてやりがいもありそうと感じました。

・知り合いにやりがいがあると勧められたから(部活の先輩)

・給料が安定しているので、両親を安心させることができるから

・准看護師としてキャリアアップできたり、語学研修に参加できるから

・刑務官で採用されても実力次第で幹部や法務省で働くことができるから

希望する施設の理由

・自分の土地勘のある場所なので、働くのであれば自分の身近なところで働きたいと思いました。

・日本で一番大きな刑務所なので、受刑者や職員も数多く集まるので、その分自分自身成長できると思ったから。

刑務官の仕事内容で知っていること

・総務部や処遇部、教育部、医務部など様々な部署がある

・夜勤の巡回や工場での勤務、警備担当、改善指導などがある

刑務官として働くには、どのような能力が必要、大切と思いますか

・協調性、責任感、正義感、努力など色々あると思います

・特に受刑者が相手でいろんなことを覚える必要があると思うので、日々努力を続けることができる能力

・仲間との協力が大切だと思うので、責任感をもつことが大切

刑務所にはどんなイメージがありますか

・これまでは生活してきてあまり関わらなかったので、閉鎖的なイメージはある。

・ただ働くことを考えるようになってホームページを見てみると、そこまで閉鎖的ではないと感じた。

・文化祭なども開いているので、意外とオープンなところもあると思った。

刑務官に知り合いはいますか。

・知り合いがいればいますと答えてもいいですが、特定人物の名前を出してしまうと、良いように動く場合もありますが、悪い方向に動く場合もあるので、名前は出さないほうがいいです。

刑務官に向いていると思いますか。

・向いていると思います、特に好奇心旺盛なところや体力、チームワークに自信があるところは向いていると思います。

・働いていないので言い切ることはできませんが、向いていると思います。慎重な性格で、何事も確実に確認して行うので失敗することはほとんどないところが特に向いていると思います。

刑務所で働く上で、どんな困難があると思いますか。

・被収容者との対人関係や法律や規律違反の判断、長時間になる夜勤や巡回などの体力面が大変と思います

いろんな人が収容されていますが、どのように指導していきたいと思いますか。

・刑務所の中にもルールがあると思うので、ルールを守ることを基本として誰でも公平に指導したいです。

・感情的にならずに毅然とした態度でダメなものはダメと言って指導していきたいです。

暴力団等の怖い相手は大丈夫ですか。

・少しは怖い気持ちもありますが、同じ職員だけでなく刑務所や法務省という組織で対応していくのであまり心配はしていません

ストレスを感じた経験とその対処法を教えてください。

・運動や筋トレ、カラオケなどでストレスを発散しています。

・悩みがあれば友達や両親に相談したり、話を聞いてもらっています。

体力に自信はありますか。部活や武道経験はありますか。

・部活動をしていたので、体力に自信はあります。

・部活動はしていませんでしたが、休みの日にはランニングをしているので自信はあります。

規律を重んじることは大切だと考えますか。

・大切と思います。受刑者に指導をする立場なので、自分が規律を守らなければ受刑者も規律を守らなくなるからです。

・規律を守らなければなんでもありになってしまうので、ルールとして周囲に配慮するという点でも大切と思います。

刑務官になったら将来はどんな仕事をしたいですか。

・工場で受刑者に指導をして、二度と犯罪を起こさないように規律や社会生活のことを指導をしたい。

・教育担当になって、受刑者に指導をしたい。受刑者の考えを変えることは難しいと思いますが、考えが変わるきっかけを与えたい。

最近関心のあった刑務所に関するニュースや時事問題はありますか。

刑務所、ニュースで検索すると不祥事系の記事が出てきますが、面接官からしてもあまり触れたくない話題なので、他の話題を出すといいです。

・刑務所で文化祭が開かれていた。

・刑務所で被害者に対する心情伝達をしていることをニュースで見た。

あなたの長所と短所

・長所は粘り強いところです。短所は細かいところもちゃんとしていないと気が済まないところです。

・長所は一つのことに集中して取り組むことができるところです。短所は一つのことに集中するあまり、時に周囲が見えなくなるところです。

長所はどのようにいかせますか。短所を補うために何かしていますか。

・粘り強いところは、受刑者の指導もあきらめることなくできると思いますし、仕事のわからないところがあっても周囲から聞いたり調べたりして、いい加減にしないところです。

・集中して取り組むことができるので、巡回勤務でも書類作成でも集中して素早く、ミスも少なく取り組むことができます。

経験したことで刑務官に生かせる内容はありますか。

社会人での経験や学生での経験、ボランティアや資格のことを話すといいです。粘り強いや集中力があるなど精神的な面でも大丈夫です。

面接カードに書いた内容を詳しく教えてください。

管区によってもやり方は違いますが、試験のタイミングで面接カードを書かされます。面接官は提出された面接カードを持っていて、すべて目を通しているので、面接カードの内容は必ず統一していてください。

また面接カードに書いていることと答えたことが違うと、面接官も深堀してくる可能性が高いので面接カードに何を書いたのかはコピーを取るなどして覚えておいてください。

全国転勤は大丈夫ですか。

・独身ですし、両親も納得しているので大丈夫です。

・家族がいますが、転勤することも納得してくれています。一緒に生活を続けます。(単身赴任を検討していますでも構いません。)

官舎での生活や共同生活は大丈夫ですか。

・学生時代にクラブ活動をしていたので、大丈夫です。

・学生時代も楽しむことができたので、大丈夫です。

公務員試験の併願状況を教えてください。

正直に答えたほうがいいです。面接官も刑務官だけ受けている人は少ないので、信頼を勝ち取るためにあえて併願状況を伝えることも大切です。

・警察官の採用試験も受験しています。どちらも合格した場合は刑務官になりたいと思います。

・社会人で時間もあまりなく、その他の試験は受けていません。

学生生活(会社)で印象に残っていること。

アルバイトのことや勉強のこと、難しい仕事のことなどを話すといいと思います。必ずメリットととられられるように答えてください。

・学生時代はアルバイトをしていて、アルバイト先でチーフとして働いていました。最初は責任感が重くて大変でしたが、あきらめずに努力を続けて徐々に慣れていきました。

自己PR

これも上と同じようなことでいいです。アルバイトのことや勉強のこと、難しい仕事のことなどを話すといいと思います。必ずメリットととられられるように答えてください。

今までに苦労した体験、どう乗り越えたのか。

・アルバイトの夜勤が体力的にも仕事の多さも大変だった。ただわからないことを先輩や上司に聞いたり、失敗したことをメモに残していくことでうまく乗り越えることができた。

・営業の仕事が大変だった。最初は緊張して自分にはできないと思っていましたが、勇気を出して一歩を踏み出すと思っていたよりは難しくなかった。他の業務も同じような気持ちで継続していった。

夜勤もあるが大丈夫か。

体力や精神面に自信があることを話してください。

人間関係が厳しかったり、年下から命令されるが大丈夫か。

・アルバイト先(職場)でも同じような経験がありましたが、大丈夫でした。仕事をこなしたり誠実に行動することで信頼を勝ち取ってきました。

・部活動で人間関係が厳しかったので、自信があります。みんながやりたくないことを率先してやることで、みんなから頼られるようになりました。

趣味はありますか。

なんでもいいですが、依存症や借金を連想させるようなものは避けたほうがいいです。例えば、アルコール、ギャンブル、キャバクラや風俗などです。

これもメリットにとらえられるように前向きな発言を心がけてください。

最後に何か質問はありますか、何か言いたいことはありますか。

気になることを質問したらいいです。何も質問しないよりかは、質問をしたほうがやる気があると思われるので何か質問をしたほうがいいです。

何か言いたいことはあるかという質問は、他にもいい受験生がいてどういう評価にしたいか悩んでいる場合もあるので、積極的に自己PRをしましょう。

社会人で受験、前職がある場合の質問内容と回答例

なぜ前の仕事をやめましたか。

面白くなかったからなどと答えてしまうと、刑務官も面白くなかったらやめるのかと思われます。軽い嘘でも大げさでもいいので、前向きに答えましょう。

・職場からの通勤時間が長かったり、給料が安すぎたので将来に不安を感じたからです。

・会社の業績不振で休みがなくなったからです。

職場の人に採用試験を受けることを話していますか。職場の人は応援してくれていますか。

嘘でもいいので、職場には伝えていると答えましょう。職場に嘘をついていると思われると、信頼を失います。

・職場にも説明していて、応援してもらっています。

前の職場の人間関係はどうでしたか。

実際に悪かったとしても、普通だったまたはよかったと答えたほうが無難です。悪かったと答えても、面接官が納得できる理由を説明できれば問題ありません。

・自分ではよかったと思います。努力する人が報われる会社でしたので、やりがいもありました。

今の職場はやりがいがありますか。

やりがいが無いというと職場の文句を言っているように聞こえます。公の場ですので、あまり相手が聞いても嬉しくないことを発言するのは控えたほうが無難です。

・やりがいはありますが、給料が安いことや業績不振のため、安心して働くことが難しいと感じています。

まとめ：管区面接こそ準備して挑もう。

今回は管区面接の質問内容と具体的な回答例について解説しました。

これらを実践すれば必ず面接官に好印象を与えられ、合格に近づくことができます。

まずは自分の考えをまとめて、使えるものはどんどん使っていきましょう。

管区面接が終われば、あとは採用される施設からの連絡を待つだけです。

もう一息で採用なので、気を抜かないように頑張ってください。

以上、ライアンからでした。

また、以下の記事では面接試験の具体的な練習方法についても解説していますので是非ご覧ください。

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